美というものは、本来、何かを欠いたものです

美というものは、本来、何かを欠いたものです。完全な合理主義からは、美はおろかドラマも生まれてきません。

家出のすすめ (角川文庫)

『完全な合理主義』というのは、『世間の定型』に置き換えても分かりやすい。

多くの場合、『美』は様々な形で定義され、理想として植え付けられる。

そこからはみ出したり、質の異なるものは、美とみなされず、多くの人は「世間でいわれるところの美」を目指すものだ。

だが、果たして、完璧なもの、好ましいものだけが美であろうか。

影を伴うもの、どこか欠けたもの、気味の悪いもの、アンバランスなもの、人を不安な気持ちにさせるものにも美は存在するのではないか。

見た目が完璧なものや好ましいものは、確かに美麗な印象を与えるが、真の美しさは、見る者の想像力によって生み出されるのではないだろうか。

※ この一文は両手いっぱいの言葉―413のアフォリズム (新潮文庫)にも収録されています。

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この記事を書いた人

石田 朋子

文芸愛好家&サブカルチャー・ファン。主に70年代~90年代の作品に思い入れがあります。寺山修司の名言『詩を作るより、田を作れ(揶揄)』をモットーに、好きな作品を次代に伝えることを目標にしています。海外在住につき、現代日本とは相容れない所がありますがご容赦ください。趣味はドライブと登山。