なぜ女の子が自分から告白するのは損なのか ハイ・ファイ・セット『素直になりたい』

なぜ女の子が自分から告白するのは損なのか ハイ・ファイ・セット『素直になりたい』

いつの時代も、どこの世界も、女の子から告白するのは恥ずかしいものだ。

男女平等、ウーマンパワーといったって、「口説いて落とす」より「口説かれて落ちる」方が納得いくに決まってる。

たとえ結果は同じでも、女の子が自分から言い寄って彼氏と結ばれるのと、彼氏に熱烈に口説かれてハイと頷くのでは訳が違う。

己のプライドを守り、生涯にわたる心理的優位を保つためにも、「彼氏に口説かれて結ばれた」というストーリー(既成事実)が不可欠なのだ。

意味が分からない人は、会社の雇用関係を想像すればいい。

社長に頭を下げて雇ってもらうのと、社長に口説かれて入社するのでは、同じ就職でも訳が違う。

必要とされてそこに居るのと、自分から惨めにすがって職場においてもらうのでは、自尊心においても、心理戦においても、後々まで影を落とすように、男女関係にも『相手に求められて』というプロセスが非常に重要なのだ。

もちろん、男性も、女性に必要とされている実感は不可欠だろう。

しかし、女性のそれは社会経済面に依るところも大きい。

まさに雇われ人と同じで、こちらから頭を下げてお願いするのと、必要とされてそこに居るのでは、心に負うものがまったく違うのだ。

したがって、些細な恋模様も、「どちらから言い出すか」が非常に重要なポイントとなる。

二人が幸せなら、どちらから言い出してもいいじゃないか……と考えているとしたら、まだまだ甘い。

「どちらが言い出したか」という事実は、裁判における”物的証拠”みたいなもので、上手く行っている時はまったく気にならないが、ひと度、暗雲が立ちこめれば、相手を心理的に打ち負かす伝家の宝刀となる。

たとえそれが数十年前の出来事でも、言い出した方より、求められた方が、いつまでも心理的に強くいられるのだ。

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上記のような理由から、ハイ・ファイ・セットの『素直になりたい』に登場する女の子は、気になる彼氏に告白することを思い倦ねているのだが、果たして意地を張り続けてそれでいいのか?! という切なる問いかけがこの歌詞にはある。

『素直になりたい』の一言だ。

そりゃあ、恋の始まりは、求めるより、求められる方がスマートに決まっている。

でも、スマートにこだわるあまり、この恋を逃す方が、うんと後悔するんじゃないの? という問いかけだ。

こうして思い倦ねている間にも、彼氏は自分のことを諦めて、他の女の子に行ってしまうかもしれない。

あるいは、チャンスとばかり、もっと綺麗でカワイイ子がモーションかけてくるかもしれない。

それでも結ばれると本気で思ってる?

言うなら、今。

今、しかない。

彼氏もその一言を待ってるよ。

だから、今すぐ、電話して!

かくして、この女の子は、この曲を聞いた後、電話をかけるなり、彼氏の元に出掛けるなりして、勇気を出して告白 → めでたし、めでたし、となるのだろうけど、こんな風に迷ってる時点で、ほんとは愛されてる自信があるんだよね。ただ、自分から言い出すのは損みたいに感じるだけで。

素直になれないのは、意地なのか、不安なのか。

どちらにせよ、彼氏は君が素直に打ち明けてくれるのを心ひそかに待ってるゾ、という少女フレンドなノリで、このレビューを締めくくりたいと思います。

何度聞いても、カワイイ名曲。

『水色のワゴン』も遠い思い出のような優しい曲。

人生がどんな風でも、世界中、共通なことがある。

それは過ぎ去った思い出は二度と帰ってこない、ということ。

ハイ・ファイ・セットとしばしば間違えるのが『サーカス』。

日本のマンハッタン・トランスファーと称えられた、見事な男女混声コーラスです。

大ヒット曲、ミスター・サマータイムに関しては、袖の長いドレスが印象的で、『蝶よ美しく舞え!』 - 1976- 菊川 近子 (著), 原 淳一郎 (原著) のモニカのドレスを彷彿とさせました。マダム・ナナの『パピヨン・シルエット』(蝶を生きたままアイロンでプレスし、熱さにもだえる蝶の鱗粉を生地に焼き付けるという、驚愕のファッション奥義)に対抗して、主人公のモニカがデザインする、地中海風だか、ギリシャ風だかの、ドレープがたっぷ利いたドレスです。ジュディ・オングが『魅せられて』で着てたのと同じね。ところで恋人のレイモンはやっぱり死んだのか? 今時、『蝶よ美しく舞え』の話ができる人など希有だと思うので、どなたか詳しい人がいたらメールちょうだい、の世界です。

話はそれましたが・・

日本もサマータイムを導入するか否かで話題になっていますが、その度に思い出すのが、『ミスター・サマ~タイム あの夏の日~』のフレーズ (´ー`)

日本ではずいぶん抵抗があるようですが、筆者は欧州在住者として、サマータイム大好き派。一年に二回、時間がリセットされるのはなかなか楽しい。何十年と続いているから、今さら混乱もない。でも、サマータイムは、夏の日照時間の長い、高緯度国向きでしょうね。夏しか遊ぶ時季のない地域にのみ有効。

話のついで。こちらが本家本元のマンハッタン・トランスファー。私も初めてFMラジオで『four brothers』を聴いた時、スピーカーの前で陶然とした。
アップテンポの楽曲も素晴らしいけれど、一糸乱れぬアンサンブルが人間業に思えなかったから。
ソプラノ、アルト、テノール、バスと、それぞれの声の持ち味を生かして、ここまで完璧な和声を作り上げるのも珍しい。
中学生の耳には、大人の入り口みたいな音楽であり、ジャズの素晴らしさを教えてくれた名演の一つ。

ジャジーな一方で、モダンな魅力も見せてくれたのが、Spice of Life。この曲が流行った頃、ボズ・スキャッグスやボビー・コールドウェルなど、AOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)の全盛期でもあったから、それを思わせるような作りになっている。メロディラインも綺麗で、初期のヒット曲から追いかけていた私にはとても新鮮に響いた。

おすすめCD

やはりこのアルバムが印象に残っている人が多いのでしょうね。
「素直になりたい」「水色のワゴン」をはじめ、ちょっと意外な短調+アップテンポの「キャトリーヌ・オン・エア」や、大人のムード満点の「マジック・マウンテン・レディ」など、印象に残る曲がいっぱい。

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中学生の時、すり切れるほど聴いた愛聴盤。当時、購入した洋楽系レコードの中でも最高位の位置づけでしたね。
マンハッタン・トランスファーとは? という方に一番におすすめしたいベスト盤。これを聴けば、たいがいのことは分かります。
最後の収録曲『バークレー・スクェアーのナイチンゲール』のアカペラは白眉の美しさ。
うーあーうーあー、クークーキティ、テルズァバウト・ニューヨークシティ、の Boys from New York City もいいけど。

とりあえず、何か聴いてみたい方は、Amazon プライムミュージック Mecca for Moderns Importが聴き放題ですよん。

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5つ星のうち 4.5  (2 件のカスタマーレビュー)

 
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