物事には「終わり」があるから生きて行ける NHKスペシャル「宇宙に終わりはあるのか?」

好きな人が死んだり、卒業で別れ別れになったり、定年退職したり、生まれ故郷に別れを告げたり・・。嬉しいことも悲しいことも「終わり」があるというのは切ないものだ。

若さや幸せの絶頂で私たちは願わずにいない。いつまでも、この素晴らしい時が続けばいいのに、と。

でも、何にでも「終わり」は否応なしにやってくる。

自分の人生にも、必ず──。

しかし、一方で、「終わり」があるから、安らかな気持ちで生きて行ける部分もあるのではないか。

もし、あらゆる物事が永遠に続くとしたら──たとえそれが素晴らしく幸せなことであっても──いつかはその状態に馴れてしまって、かえって不安になるだろう。あるいは飽きてしまうかもしれない。

皮肉な話だけども、「終わらないで、終わらないで」と願う中で、恋も幸せも輝き放つのではないだろうか。

そう考えると、物事というのは、やはり「バランス」の中にあるのだ。

人はみな「幸せになりたい」と願うけども、その幸せが永遠に変わらず続くとしたら、今度は負の重みを失って、落ち着かなくなるだろう。天国だって、3日居れば、多くの人はきっと飽きる。人が心から幸せを感じるには、それと同じ分量の痛み悲しみが必要なはずだ。

そうして、私たちの命は、いずれ終わる。この地球でさえ、永遠ではない。

死は誰の上にも平等にやって来る。

そう考えると、人間の持ち合わせる幸・不幸の分量は、一見、不公平に見えて、どこかで辻褄があってるのかもしれないね。

*

いずれ全部「灰」になる──。

そう思えば、隣の奥さんが豪邸を買おうが、知り合いの社長がなんとかビルを買収しようが、関係ないんじゃないね?

誰もが「死」や「終わり」を嫌うけど、そのおかげで平等になれるものもあるんだよ。

あなただけがひとりぼっちで死んで行くわけではない。

みんな、みんな、この世のものは、終わりを迎えるということ──。

*

以下は、私の大好きなNHKスペシャル「宇宙 未知への大紀行」の動画。どこのどなたさんか知らないが、全編アップしてる。

その中でも特に好きなのが第8集「~宇宙に終わりはあるのか~」。

何十億、何百億という、気が遠くなるような未来のお話だけど、「宇宙にも終わりがある」と知るだけでも、なんか安心するんだな。

いつかまた、どこかで、大切な人に巡り会えるような気がしてね。

*

物事の「終わり」というのは、悲しいことじゃないんです、多分。

終わることですべての物事はバランスを取っている……この動画を見たら、きっとそう感じると思います。

この宇宙がすべてのエネルギーを使い尽くし、暗黒の虚無になったとしても、どこかに通じる所はあるんじゃないでしょうかね。

私たちはその一点──ほんの一点に過ぎないとしても──全力つくして生きる価値はあると思いますよ、きっと。

※以前、YouTubeに動画がアップされていたのですが、削除されました。残念。

[amazonjs asin=”B00005NYVT” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”宇宙 未知への大紀行 DVD SPACE BOX I”]

Morgenrood 曙光

Kindleストア

宇宙文明の根幹を成すレアメタルをめぐる企業の攻防と人間の生き様を描いた本格的な海洋ロマン。専門用語は使わず、予備知識のない人でも分かりやすい内容に仕上がっています。無料PDFも配布中。Kindle Unlimited 読み放題の分冊もリリース開始。

この記事を書いた人

石田 朋子

文芸愛好家&サブカルチャー・ファン。主に70年代~90年代の作品に思い入れがあります。寺山修司の名言『詩を作るより、田を作れ(揶揄)』をモットーに、好きな作品を次代に伝えることを目標にしています。海外在住につき、現代日本とは相容れない所がありますがご容赦ください。趣味はドライブと登山。