「君に話すようなことじゃないよ」

「話すようなことじゃなくても、誰かに言うだけで心が安らぐこともあるわ」

「君はカウンセラーのようなことを言うんだね」

「そうじゃないわ。友人として言ってるの。あなたの力になりたいから……」

「俺、そんな風に言われたら、かえって傷つくよ。ああ、いよいよ俺も年下の女の子に同情されるぐらい落ちぶれたのか、って気分になる。本当に俺の力になりたいと思うなら、そっとしておいてくれるのが一番いい。今、俺は、誰にも、何も話したくない。まして、君相手に、悩み苦しみを打ち明けようなんて気持ちにはならない。信用するとか、しないとかの話じゃなく、これは俺の矜持の問題だ」

*

「君が優しい人だということはよく分かった。俺のことを心配してくれる気持ちも本物なんだろう。だから、気持ちだけ受け取っておくよ。でも、俺に何かしよう、力になろう、なんて思わないでくれ」

曙光