若さゆえの劣等感と敗北感 あるいは挫折感

盗人の烙印を押されたまま、誰にも信じてもらえず、故郷にも戻れず、世間を欺いた卑怯者として人々の記憶に残るぐらいなら、いっそこの世から消えてしまいたい――と思ったこともあったが、結局、その勇気もなく、負け犬みたいに拾われて、今は成功者の圧倒的な強さ(パワー)に打ちのめされるばかりである。

《曙光》MORGENROODのボツ部

テーマとして一番描きやすいのは、若者の劣等感や敗北感、挫折感、等々。
映画でも、漫画でも、読者の共感を一番呼ぶのは、若い主人公がボロボロに打ち負かされて、そこから這い上がってくる姿だろう。
言い換えれば、ヒーローに挫折はつきものだし、劣等感とも敗北感とも無縁なキャラクターには何の魅力もない。
これは実在の人物にもいえることで、有名人の講演会でも、伝記でも、一番印象に残るのは、その人の失敗談や暗黒史であろう。
そう考えると、強がりも、開き直りも、若い人にとっては、あまり魅力的とはいえない。かえって胡散臭い人物に映ることもある。
一番いいのは正直に生きること。
若さゆえの正直というのは、何でも馬鹿正直に打ち明けることではなく、自分の感情に素直であることだ。

思うに、人生の出発点というのは、低ければ低いほど、後で高く飛べるのかもしれないね。

Morgenrood 曙光

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この記事を書いた人

石田 朋子

文芸愛好家&サブカルチャー・ファン。主に70年代~90年代の作品に思い入れがあります。寺山修司の名言『詩を作るより、田を作れ(揶揄)』をモットーに、好きな作品を次代に伝えることを目標にしています。海外在住につき、現代日本とは相容れない所がありますがご容赦ください。趣味はドライブと登山。