エディット・ピアフに捧ぐ ~小さな雀

天国への階段は
悲しみと苦しみでできていると
あなたは言った

幸せなんて
小さな踊場に過ぎないと

歌は
時に涙のように
あなたの胸から零れ落ちる

葉の上の滴が
その重みに耐えきれずに
滴り落ちるように

だけど そんな哀しい響きさえ
あなたが歌えば
一篇の詩になる

曇った涙の滴が
澄んだ水晶の玉になるように
あなたは あらゆる影を
光に変えてしまう

あの街角で
あの辻で
人は耳を傾けずにいない
同じ痛みをもつ
あなたの声に

あなたの歌う
豊かな人生に

愛にあふれた
小さな雀(ピアフ)
与え 与えて
この世を去った

太陽が 地上に
何の見返りも期待しないように

だけど あなたが注いだ光は
永久に輝きつづける
人の世がある限り

その眼から
涙が消えぬ限り

美輪明宏の演劇『愛の讃歌 エディット・ピアフの生涯』を見た日に書いたもの

初稿:2002年5月2日

QUOTE CARD

  • どんな高邁な理想も、言葉だけでは人は動かせない。 身をもって示して初めて、理想が理想としての意味をもつ。 その後、彼は死ぬまで父を忘れず、その生き様を指針にするわけだが、愛とは何かと問われたら、慈しむだけが全てではない。身をもって生き様を示す勇気も至上のものだろう。 誰でも犠牲は怖い。  自分だけ馬鹿正直をして、損したくない気持ちは皆同じだ。  だが、その結果、一番側で見ている子供はどうなるか、いわずもがなだろう。  言行の伴わない親を持つほど不幸なことはない。  たとえ現世で馬鹿正直と言われても、本物の勇気、本物の優しさ、本物の気高さを間近に見ることができた子供は幸いである。 どんな高邁な理想も、言葉だけでは人は動かせない。 身をもって示して初めて、理想が理想としての意味をもつ。...
  • 「創造的」というのは詩を書いたり、絵を描いたり、という意味ではありません。無の平原から意味のある何かを立ち上げることです。 より良く生きる為に、日々、考えること、実行すること、その全てが『創造』です。 どんなに小さくても、昨日よりは今日、今日よりは明日、少しずつでも歩みを進め、善きものを積み上げることを「創造的な生き方」と言います。 「創造的」というのは詩を書いたり、絵を描いたり、という意味ではありません。無の平原から意味のある何かを立ち上げることです。 より良く生きる為に、日々、考えること、実行すること、その全てが『創造』です。...
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この記事を書いた人

石田 朋子

文芸愛好家&サブカルチャー・ファン。主に70年代~90年代の作品に思い入れがあります。寺山修司の名言『詩を作るより、田を作れ(揶揄)』をモットーに、好きな作品を次代に伝えることを目標にしています。海外在住につき、現代日本とは相容れない所がありますがご容赦ください。
※ 現在、制作巣ごもり中につき、ほとんど更新していません。