死ぬまで生き直せる NHK『知るを楽しむ(池田理代子)』から
「とにかく一生懸命生きていれば、必ず見てくれている人がいて、何かしら道が開けていくんだ、というのが実感です。やはり、一生懸命生きないとダメです」
「とにかく一生懸命生きていれば、必ず見てくれている人がいて、何かしら道が開けていくんだ、というのが実感です。やはり、一生懸命生きないとダメです」
二十代や三十代ともなると、やはり人間としてこの世に生を受けたからには、何かしら生きた足跡を残さねば、できれば素晴らしい仕事を成し遂げねばと気負ってがむしゃらに生きた。恋も結婚も子供も、人間として女として普通の人が手に入れるものは何もかも手に入るのが当然だとも思っていた。四十代になったとき、そのように考えていた自分の不遜さに卒然と気付いた。 その不遜さが、また自分をどれほど苦しめていたかということにも。
私が「ベルばら」にすっ転んだのは小学校四年生の時です。 NHKで見た宝塚劇場中継がきっかけでした。 その頃は、愛だの恋だのという話はもちろん、生き甲斐だの、人生だのというテーマにも何の関心もなかったので、『オスカル』というヒロインとの出会いは、それは大きいものでした。 「男として、男の人生を生きる」 […]
学生というのは依然アマチュアには違いないのだが、それは、プロの道に至る登山口に一歩を踏み入れたアマチュアである。優れた歌手の歌う声が、何故あれほどにまで人の心を打つのかといえば、ただひとつの音、ただひとつの言葉の発音にも、厳しい全身の鍛練と長い歳月の勉強があるからである。