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文芸・評論

耐えるべき時を耐え 米長邦雄棋聖の言葉

米長邦雄棋聖のNHK人間講座『大局を観る』を読んだ。 実は言うと、この本を手に取るまで、米長邦雄の名前はもちろん将棋のこともろくに知らず、興味もなかったのだが、「大局を観る」という言葉に引かれて買った。 本書には、米長棋聖が将棋の世界に入るまでの過程や将棋の歴史、伝統、将棋界の今後の展望などが分かり […]

池田理代子と四十代の想い

二十代や三十代ともなると、やはり人間としてこの世に生を受けたからには、何かしら生きた足跡を残さねば、できれば素晴らしい仕事を成し遂げねばと気負ってがむしゃらに生きた。恋も結婚も子供も、人間として女として普通の人が手に入れるものは何もかも手に入るのが当然だとも思っていた。四十代になったとき、そのように考えていた自分の不遜さに卒然と気付いた。 その不遜さが、また自分をどれほど苦しめていたかということにも。 

ヒロインの変遷 オスカルとマリーアントワネット

私が「ベルばら」にすっ転んだのは小学校四年生の時です。 NHKで見た宝塚劇場中継がきっかけでした。 その頃は、愛だの恋だのという話はもちろん、生き甲斐だの、人生だのというテーマにも何の関心もなかったので、『オスカル』というヒロインとの出会いは、それは大きいものでした。 「男として、男の人生を生きる」 […]

正直に生きる ~フジ子・ヘミングの人生に学ぶ~

波瀾万丈のピアニストで知られるフジ子・ヘミングさんの著書『フジ子・ヘミング 運命の力』に、こんな言葉があります。 『何もこわいものなどなかった。  正直にやっていれば、必ず大丈夫だと思っていた』 日本人の母とスウェーデン人の父の間に生まれたフジ子さんは、母からピアノの手ほどきを受け、ヨーロッパで一流 […]

『罪と罰』と宗教団体の犯罪に関する一考察

産経新聞 7月9日号 Book・本 斜断機より 文:東工大講師 山崎行太郎 小生は、「オウム真理教」が社会問題になった時からこの宗教の本質は文学かげ医術のレベルでしか語れないだろうと思っていた。宗教社会学やサブカルチャー論あたりの認識で、「オウム」の本質を語れるわけがない、と。 さて、そのオウム問題 […]

クリスマスとイエス・キリスト

この方は、人類のあらゆる罪を一身に背負うために、この世に現れたのだ。ご覧、あの十字架に、世界中の苦痛がのしかかっているようではないか。これは終わりではない。始まりだ。いずれ、世界中の人々がこの方に付き従って行くだろう

名刺の肩書きは『旅行中』 本当に自由な生き方とは 映画と原作『ティファニーで朝食を』

彼女の名刺には、彼女の生き様そのものともいえる肩書きが一つ、『旅行中』。何ものにも属さず、誰のものにもならず、自由奔放に生きる女ホリー・ゴライトリー。”ティファニーで朝食を”とは、自我と自由を愛するホリーの心意気と、留まる所の無い不安と淋しさを表した、象徴的な言葉です。

肉体の声に耳を傾け、自分に素直に生きる D・H・ロレンスの名作 『チャタレイ夫人の恋人』

自分の肉体のことに気がついた瞬間から、不幸というものが始まるのよ。だから文明というものが何かの役にたつならば、私たちが肉体を忘却することを手伝ってくれるものでなければなりませんわ。猥褻か芸術家で裁判沙汰にまでなったD・H・ロレンスの性愛小説。だが本質はありのままに生きることを謳った人生賛歌である。

>海洋小説『曙光』MORGENROOD

海洋小説『曙光』MORGENROOD

ニムロディウムという架空の金属元素を中心に、鉱業、海底鉱物資源、深海調査、海洋情報ネットワーク、建築&デザインなどをテーマに描く人間ドラマ。水深3000メートルに眠るニムロディウムの採掘は世界を変えるのか。生の哲学を中心に海洋社会に生きる人々の願いと攻防を描きます。Google Driveにて無料サンプルPDFも配布中。

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