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文芸・評論

にほん昔話と日本人の懲罰好き

外国の絵本を眺めていて、つくづく思うことがあります。 日本昔話は、やたら懲罰的なストーリーが多いということ。 『かちかち山』『おむすびころりん』『さるかに合戦』『はなさかじじい』『舌切り雀』……etc。 いずれも「良いおじいさん(おばあさん)」と「悪いおじいさん(おばあさん)」が登場して、最後は必ず […]

地獄という芸術 絵本『蜘蛛の糸』芥川龍之介

昔から芥川龍之介の『蜘蛛の糸』には大いなる疑問があります。 もし、カンダタが善い人で、蜘蛛の糸が切れなかったら、その後ろにぞろぞろ付いてきた数十万だか数百万だかの地獄の罪人も、お釈迦様は一緒にウェルカムしたのであろうか……ということです。 中には本当に業罰の必要な罪人もあるだろうし、たまたまラッキー […]

だるまどん(父)の優しさ 絵本『だるまちゃんとてんぐちゃん』

世に絵本は数あれど、孫の代、いや世の末まで読み継ぎたい名作中の名作といえば『ぐりとぐら』、そしてこの『だるまちゃんとてんぐちゃん』でありましょう。 ストーリーはごくごく単純。 だるまちゃんとてんぐちゃんが仲よく遊んでいたのはいいけれど、だるまちゃんは、てんぐちゃんの持ち物をことごとく羨み(まったく子 […]

楽天こそ才能 インドの教育・青春映画『きっと、うまくいく』

「まずは実力をつけること。そうすれば成功は後から付いてくる」インドのエリート大学生、3ばかトリオは、激しい競争社会を『すべてうまくいく』の楽天思考で明るく生き抜こうとする。ダンスあり、ギャグありの青春映画である一方、インド教育界の凄まじさも描いており、ビジネスと学術のグローバリズムについても考えさせられる良作。

宮沢賢治『銀河鉄道の夜』と蠍の火 ~まことのみんなの幸のために

「どうしてわたしはわたしのからだを、だまっていたちにくれてやらなかったろう。そしたらいたちも一日生きのびたろうに。どうか神さま。私の心をごらんください、こんなにむなしく命をすてず、どうかこの次には、まことのみんなの幸のために私のからだをおつかいください」蠍の想いは燃えるような赤い星に昇華する。優しさと気高さがぎゅっと凝縮されたような名場面。

海外版青空文庫『Project Gutenberg』無料で原書がDLできる

御存知の方もあるかもしれませんが、海外版の青空文庫『Project Gutenberg』(グーテンベルク・プロジェクト)で古典の名作の原書を無料でダウンロードすることができます。いわゆる、「世界文学」「哲学」の類です。ドイツ語やフランス語もあります。 Project Gutenberg たとえばオス […]

側溝男と江戸川乱歩の『人間椅子』

道端の側溝に何時間も潜み、女性の下着を覗き見ようとした側溝男のニュースを聞いて、江戸川乱歩の『人間椅子』を想起したのは私だけではありますまい。 恐らく、本物のフェチズムに精通している方から見れば、側溝男と人間椅子もまた微妙に違うんだよ、という意見になるかもしれませんが、そのあたりの細かな指摘はご容赦 […]

『フランダースの犬』に対するベルギー人の価値観

日本では名作アニメとしても超有名な『フランダースの犬』。 だが地元ベルギーではさっぱりらしい。 なぜなら、ネロ少年は十五歳の割に(日本のアニメでは子供のように描かれていますが、原作では十五歳の立派な少年です)自立心に乏しく、“愛犬と一緒に好きな絵の前で野垂れ死に”というのは、余りにお粗末な最後という […]

>海洋小説『曙光』MORGENROOD

海洋小説『曙光』MORGENROOD

ニムロディウムという架空の金属元素を中心に、鉱業、海底鉱物資源、深海調査、海洋情報ネットワーク、建築&デザインなどをテーマに描く人間ドラマ。水深3000メートルに眠るニムロディウムの採掘は世界を変えるのか。生の哲学を中心に海洋社会に生きる人々の願いと攻防を描きます。Google Driveにて無料サンプルPDFも配布中。

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