CATEGORY

文芸・評論

建築の理想と現実――あるいは自分との闘い 安藤忠雄『連戦連敗』より

理想主義とはかけ離れた、非常にドロドロとした現実的な闘いですが、建築とは本来、社会を相手にしなければならない、きわめて泥臭い部分を内包する仕事です。画家や彫刻家といった芸術家と違い、一人で仕事を完遂し得ないのです。そして、常に、クライアントと施工者という他者を介してしか実現し得ない仕事でもある。さまざまなしがらみの中での闘いなのです。

都市こそ人間の精神の基盤 安藤忠雄の『連戦連敗』より

日本の都市開発の出発点は、拠って立つ理念もなく、目標も曖昧なまま、ただ輸入した形式をそのままなぞることから始めてしまったのです。そこに軋みやズレが生じるのは当然です。役所は今もって、この都市計画法の下でしか都市を考えることができない。一方で、市民側にも都市に対する公的な精神が欠落してしまいますから、個人のエゴがむき出しになり、日本の都市はいまだ誇れる顔をもてないままです。

土木は国家の礎 宮崎学の『談合文化』日本を支えてきたもの

昨今、よくいわれている「モラルの低下」というものだ。それは単に従事者の人間性の問題ではなく、突き詰めれば、『自尊心』にかかわることである。自分がモノみたいに扱われて、どうしてモチベーションが上がるだろう。世間から見下され、金銭的にも、社会的にも、何も得るものがないと思えば、意欲も削がれるし、責任感もなくなる。人間が一本のボトルを締めるのは、「ルールで決まっているから」ではなく、「そこに誇りを感じるから」だ。

鉱業問題が手軽に分かる『コルタン狂想曲』と『ブラッド・ダイヤモンド』

鉱業問題の根の深さについて考えたことがありますか? 日本ではもっぱら原子力発電や代替エネルギーの問題が取り沙汰され、金属資源がクローズアップされることは少ないですが、こちらも同じくらい深刻であり、方々に歴史的悲劇を引き起こしている要因でもあります。 日本の金属資源に関しては、JOGMEC 独立行政法 […]

チャーリー・パーカーと映画『Bird』 伝説の「Lover Man」レコーディング

先日、クリント・イーストウッドの映画を探していたら、天才サックス奏者チャーリー・パーカーの伝記映画『バード』に行き当たった。 チャーリー・パーカーは「モダンジャズの父」と呼ばれ、勢いのあるアドリブで一世を風靡したが、若い頃から麻薬とアルコールに耽溺したため、35歳の若さで急逝する。 数ある名演の中で […]

>海洋小説『曙光』MORGENROOD

海洋小説『曙光』MORGENROOD

ニムロディウムという架空の金属元素を中心に、鉱業、海底鉱物資源、深海調査、海洋情報ネットワーク、建築&デザインなどをテーマに描く人間ドラマ。水深3000メートルに眠るニムロディウムの採掘は世界を変えるのか。生の哲学を中心に海洋社会に生きる人々の願いと攻防を描きます。Google Driveにて無料サンプルPDFも配布中。

CTR IMG