そして、私の月に会いに行く JAZEBOO『Acapulco』ロマンティックなジャズピアノ

辛い時、悲しい時

太陽ではなく、月を見上げるのは何故だろう。

同じ、空に輝く天球なのに、太陽ではなく、月に救いを求めるのは?

昼の中では 自分を知るのが怖くて

瞳を開くのも躊躇われる時も

月明かりの下なら

ほんの少し 自分の心を感じることができる

太陽には見せられないものも

月明かりの下なら

ほんの少し

太陽では眩しすぎて

かえって自分を卑下せずにいないからだ

そんな訳で

臆病な虫たちは月明かりの下に集い

一歩も先に進めぬ自分をちょっぴり憐れみながら

もう少し ましな明日を願ってみたりする

昼の世界にすっかり失望しながらも

まだ心のどこかで 愛だの 幸せだの 夢見ているからだ

そんな虫たちに

月もまた優しい

なぜって

月は自ら輝かない

そこには主張も個性もなく

ただ世界のありのままを映し出しているに過ぎないからだ

時に世界を直視するのが辛い虫には

これくらいの光がちょうどいい

うるさすぎず 強すぎず

どこか ぼんやりした加減の中で

虫は瞳を閉じ 羽を休めることができる

しんと静まりかえった夜の底で

いつも いついつまでも

誰かが気付いてくれるのを待っているだろう

ここにも救いを待つ人間がいることを

『Acaplco』

耳を澄ませば 月の滴が聞こえてくる

淋しい魂に ひとつ ふたつ したたり落ちる

優しい光の音

YouTubeのコメントにも散見するけれど、どうして、これ一枚で終わったのでしょうね??

こんなに綺麗な曲を書くJAZEBOOがアルバム一枚で消える音楽業界。

深い事情があるのでしょうが、リスナーは置いてきぼりです(・_・、)

このアルバムは綺麗な曲ばかりで幾つかをピックアップするのが難しいほど。

これも、ぼっち感が漂って、メランコリーな気分の時におすすめ。

オーケストラのアレンジが宇宙的な広がりを感じさせる。

JAZEBOOの曲は、がっつり聴くタイプではないけれど、どれも隙がないというか、最初から最後までよく設計されていて、これぞまさしくSmooth Jazzという感じ。
これ一枚で終わったのが本当に不思議。
たまに無性に聞きたくなります。

Havana Moon by (CD)

Price: ¥ 2,160

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Spotifyが聞ける方はこちらでどうぞ。

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この記事を書いた人

石田 朋子

文芸愛好家&サブカルチャー・ファン。主に70年代~90年代の作品に思い入れがあります。寺山修司の名言『詩を作るより、田を作れ(揶揄)』をモットーに、好きな作品を次代に伝えることを目標にしています。海外在住につき、現代日本とは相容れない所がありますがご容赦ください。趣味はドライブと登山。