NOVELLA

『詩を作るより、田を作れ』 文芸の価値と詩を役立てる心について

詩を作るより、田を作れ 「詩を作るより、田を作れ」という思想は、根本的には政治主義に根ざしたものである。それは「役に立つ」ということを第一義に考えた処世訓であって「詩なんかなくても生きることはできるが、田がなければ生きることはできない。だから、どうせやるなら自他ともに役立つところの、田を作る方に打ち […]

詩を書く心・言葉で一瞬を永遠に留める ~寺山修司の少女詩集に寄せて

ハイティーン詩集傑作選もみずみずしい筆致で綴られた可愛い作品ばかりだ。「寺山修司なら読んでくれる」。そんな信頼も感じられる。だから、みな「ポエム」などと自嘲したりしない。自分の言葉を大事にする者は、相手の言葉も大事にできる。幼い詩人に必要なのは、詩を批評する先生ではなく、その詩情を受け止めてくれる優しい大人だろう。 

かなしくなったときは 海を見にゆく

かなしくなったときは かなしくなったときは 海を見にゆく 古本屋のかえりも 海を見にゆく あなたが病気なら 海を見にゆく こころ貧しい朝も 海を見にゆく ああ 海よ 大きな肩とひろい胸よ どんなつらい朝も どんなむごい夜も いつかは終わる 人生はいつか終わるが 海だけは終わらないのだ かなしくなった […]

詩心とは世界と人を愛する気持ち 寺山修司 少女詩集

つきよのうみに いちまいの てがみをながして やりました / つきのひかりに てらされて てがみはあおく なるでしょう / ひとがさかなと よぶものは みんなだれかの てがみです 海は、それを見る人の心の鏡であり、それ自体が何かを物語るわけではない。だから、海をどう表現するかを見れば、その人の心が分かる。海が美しいのではなく、海を想う人の心が美しいのである。

マッチ擦るつかのま海に霧ふかし 煙草の銘柄は?

マッチ擦る つかのま海に 霧ふかし 身捨つるほどの 祖国はありや 有名な寺山修司の短歌だが、なぜ私はこの時、作者が煙草を吸い、その銘柄は何だったのかと考えるのだろう。 ピース? ハイライト? まさかチェリーということはないだろう。 そして、その海が、なぜ青森だと思うのだろう。 しかも、時間は『夜』で […]

文学か、自己啓発か 寺山修司 編著『人生処方詩集』

こんな詩を読んで慰むことができるような悩みなど、本当は病気というほどのものではあるまい。大体、生きることに自信を失いかけている者に「世界は円い。それにくらべるとおれたちはスラリとしている」という薬剤の処方をするドクトル・ケストナーはひどい食わせ物なのではないだろうか?

寺山修司 宝石の詩

ガーネット もしも 思い出をかためて 一つの石にすることが出来るならば あの日二人で眺めた夕焼の空を 石にしてしまいたい と 女は手紙に書きました その返事に 恋人が送ってよこしたのは ガーネットの指輪でした あかい小さなガーネットの指輪を 見つめていると 二人はいつでも 婚約した日のことを思い出す […]

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