『淋しさはどの方角からやってくるのでしょうか』 #『質問』の答え

https://flyingquestions.tumblr.com/post/162545319890/淋しさはどの方角からやってくるのでしょうか

申し訳ないけど、食卓です。

これは愚答ってものでしょうか。

でも、本当に申し訳ないけど、食卓なのです。

師匠も言ってますよね。『家というものが運命化した共同体だと思っている人にとって……』。

結婚は意図的だけど、家族は偶発的なものです。

我が子といえど、自分で意図して「こういう子が欲しい」と、一から十まで作り上げたわけではありません。

子供が「親を選べない」と思うように、親だって「理想の我が子」など作れません。

確かに結婚は意図的だけど、その結果として生じる家族に関しては、どこまでも自分の意図とは関係ないのですよ。明るくて勉強熱心な子供が欲しいと望んでも、そうそう思う通りにはなりませんから。

そんな中、夫婦で齟齬が生じるように、親子だって、わかり合えないことの方がうんと多い。

今日、学校で何があったか、友達といつも何を話しているのか、隅から隅まで知り尽くし、今日履いている下着の色まで言い当てられる親など皆無でしょう。幼児ならともかく。

それほどに曖昧な繋がりであるのに、夫婦は何でも理解し合わなければならない、親子はいつでも愛し合わなければならない、といった、「ねばならぬ」という考え(半ば強迫観念)が、逆に、憎悪を掻き立て、家族間に隙間風を吹かせているような気がしてならないのですよ。

子供だって、親に過剰に期待しているから、「親、ムカつく」というわけで、「偶然居合わせた宿命的関係」ぐらいの気持ちなら、怒りも失望もしないのです。

ゆえに『淋しさ』というのは、家庭内で感じることの方が圧倒的に多い。

それは「会話がない」とか「仲が悪い」といった類いの淋しさではなく、『宿命』と『己』の間に吹く隙間風とでも申しましょうか。

家族というものについて考える時、結局のところ、自分と異なる誰かを完全に理解することは不可能だし、相手に代わって痛みや悲しさを引き受けることもできない、にもかかわらず、「絶対的に仲よく」みたいな、あの強迫的な雰囲気は何なのかと問いかけずにいません。

そして、淋しさというのは、愛のない所には、決して感じないのです。

寺山修司 気球乗り放浪記
気球乗り放浪記 (1975年) 読売新聞社

「『質問』の答え」の答え

 

2017/09/15追記

https://flyingquestions.tumblr.com/post/165358708010/淋しさはどの方角からやってくるのでしょうか-質問の答え-sanmariecom

人って、辛いことがあると、わざと忙しくすることがあるでしょう。絶え間なく予定を組んで、絶え間なく動き回って。

それはきっと、忘却だけが心を癒やすということを知っているからでしょうね。

忙と心と忘却が連なっているのは、なかなか興味深いです。

詩の投稿(50年遅れ)

詩の中で

私の居場所は
詩の中にしかないから

淋しい時も
謳いさえすれば 生きてゆける

たとえ 世界が
振り向いてくれなくても・・

閉じた詩集に 頭をもたせかけ
魂の羽音を聞く

心ひとつで 生きてゆく

「詩」という名の 魂のふるさと

*

昔、書いた杵柄。師匠によろしく。

アルマ

Lawrence Alma-Tadema タイトルは分かりません・・

[question]

QUOTE CARD

  • どんな高邁な理想も、言葉だけでは人は動かせない。 身をもって示して初めて、理想が理想としての意味をもつ。 その後、彼は死ぬまで父を忘れず、その生き様を指針にするわけだが、愛とは何かと問われたら、慈しむだけが全てではない。身をもって生き様を示す勇気も至上のものだろう。 誰でも犠牲は怖い。  自分だけ馬鹿正直をして、損したくない気持ちは皆同じだ。  だが、その結果、一番側で見ている子供はどうなるか、いわずもがなだろう。  言行の伴わない親を持つほど不幸なことはない。  たとえ現世で馬鹿正直と言われても、本物の勇気、本物の優しさ、本物の気高さを間近に見ることができた子供は幸いである。 どんな高邁な理想も、言葉だけでは人は動かせない。 身をもって示して初めて、理想が理想としての意味をもつ。...
  • 「創造的」というのは詩を書いたり、絵を描いたり、という意味ではありません。無の平原から意味のある何かを立ち上げることです。 より良く生きる為に、日々、考えること、実行すること、その全てが『創造』です。 どんなに小さくても、昨日よりは今日、今日よりは明日、少しずつでも歩みを進め、善きものを積み上げることを「創造的な生き方」と言います。 「創造的」というのは詩を書いたり、絵を描いたり、という意味ではありません。無の平原から意味のある何かを立ち上げることです。 より良く生きる為に、日々、考えること、実行すること、その全てが『創造』です。...
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この記事を書いた人

石田 朋子

文芸愛好家&サブカルチャー・ファン。主に70年代~90年代の作品に思い入れがあります。寺山修司の名言『詩を作るより、田を作れ(揶揄)』をモットーに、好きな作品を次代に伝えることを目標にしています。海外在住につき、現代日本とは相容れない所がありますがご容赦ください。
※ 現在、制作巣ごもり中につき、ほとんど更新していません。